塗工紙の概要

塗工紙(とこうし)は、表面に塗料を塗布し、美感や平滑さを高めた紙。主に印刷に用いられ、経済産業省の「生産動態統計分類」では印刷用塗工紙に分類される。非塗工紙と比べ、光沢があり、インクののりがよく着色効果が高い。紙の片面を塗工する場合と、両面を塗工する場合があり、印刷用では両面に塗工するのが一般的である。 塗料は、クレー(カオリン)や炭酸カルシウムなどの白色顔料と、デンプンなどの接着剤を混合して作る。塗料は、紙の製造工程の中でコーターという機械を使って塗布する。コーターには、抄紙機と直結することで抄紙・塗工を1工程とするオンマシン式と、抄紙とは別工程とするオフマシン式がある。

塗工紙は、グロス系とマット系に分類されることもある。 グロス系 光沢のある塗工紙をグロス系といい、カラー印刷などに適している。 マット系 光沢の低い塗工紙をマット系という。着色効果が高い一方で、低光沢のために文字が読みやすい。そのため、カラー写真や画像と文字が同じページ内に並ぶ高級書籍・カラー百科事典・パンフレットなどに向いている。

微塗工紙は、12g/m2以下という、塗工紙より少ない塗料を塗工した印刷用紙。1987年頃に登場した比較的新しい品種である。塗工紙を塗工するときのコーターよりも簡便なオンマシン式の装置で塗工される。

コート紙

20g/m2 - 40g/m2程度の塗料を塗工した印刷用紙。塗工紙の主流を占める。上級印刷用紙を塗工した上質コート紙と、中質印刷用紙(中質紙、化学パルプ使用率70%以上の紙)を塗工した中質コート紙に分類される。上質コート紙は本の表紙やカラーページ、カタログ・ポスター・高級チラシなどに使用され、中質コート紙は雑誌の表紙やカラーページ、チラシなどに使われる。 チラシの印刷にも使われる事が多い人(ターゲット層)の多く集まる場所(例:鉄道駅、ファミリーレストランなど)に置いておくことで、手にとってもらう。映画館に置かれている次回上映予定の映画の宣伝チラシがこの好例と言える。他にピンクチラシは公衆電話に張られる方式が取られることが多く、トラブルともなっている(電話ボックス内に通話以外の目的で立ち入る事を禁じた規定が作られてからは減る傾向にある)。